REGENERATION(再生)をテーマにサステナブル・ブランド国際会議2022横浜が開催

2022.3.25 掲載

サステナブル・ブランド国際会議は世界各地で開催される、グローバルで活躍するサステナビリティのリーダーが集うコミュニティ・イベント。そこでは持続可能性を議論し、ネットワークを広げる場として長い歴史を持つ。また国内外の企業・団体・自治体等のサステナビリティに関する最新の取り組みや潮流を知り、各業界の第一線で活躍するイノベーターとネットワーキングができるアジア最大規模のサステナビリティに関するイベントとして知られている。

2月24日・25日にパシフィコ横浜 ノース+Onlineで開催された第6回となる「サステナブル・ブランド国際会議 2022 横浜」(以下、SB‘22横浜)では、地球や社会をより健全でレジリエントにするカギとなる「REGENERATION(リジェネレーション=再生)」をテーマに、ビジネスを変革し企業ブランドを構築することで、互いが豊かになる環境や社会、経済をどうつくり出すことができるかを登壇者、参加者が共に議論し、探求するセッションが多彩に行われた。

基調講演の一つ「持続可能な社会の実現に向けたエプソンのビジョンと社会課題に向けた取り組み」ではセイコーエプソン株式会社代表取締役社長 小川恭範氏がスピーカーとして登壇した。そこでは同社が貢献できるマテリアリティを特定し、独自のコア技術をベースにしたイノベーションによって社会・環境・経済価値を創造し、提供することで、ありたい姿である「持続可能でこころ豊かな社会」を実現していく「価値創造ストーリー」を柱に事業を展開していくことを強調。ファッション・アパレル業界と連携した課題解決の事例を紹介した後に持続可能な社会の実現に向けた、さらなる価値の創造は個社の活動には限りがあり、パートナーと連携し、新たな高みを目指す重要性を訴えた。

セイコーエプソン(株) 小川恭範 氏セイコーエプソン(株)
代表取締役社長
小川恭範 氏

さらに「サステナブルが経営を変える」と題した基調講演ではトヨタ自動車株式会社 執行役員Chief Sustainability Officer サステナビリティ統括 大塚友美氏とサントリーホールディングス執行役員 サステナビリティ経営推進本部副本部長 藤原正明氏がそれぞれのサステナビリティ経営の現状を報告した後に共にグローバルカンパニーだからこそ、抱える課題やその解決への取り組みなどを紹介した。そこで大塚氏は、グローバルな中でこそグローバルがベストではなく、一つひとつが異なるローカルを重視したいと話した。

  • トヨタ自動車(株) 大塚友美 氏トヨタ自動車(株)
    執行役員 Chief Sustainability Officer サステナビリティ統括
    大塚友美 氏
  • サントリーホールディングス 藤原正明 氏サントリーホールディングス
    執行役員 サステナビリティ経営推進本部副本部長
    藤原正明 氏

一方、藤原氏はグローバルな中でも若い世代の活躍が期待されるアジアに注目。サステナビリティに対しても自分ゴト化されていることで一気にイノベーティブな動きが起こる可能性を感じていると述べた。
特別パネルトークでは元文部科学大臣政務官、ITエンジニア 村井宗明氏をファシリテータに、ダイヤル・サービス株式会社 代表取締役社長 今野由梨氏と株式会社セブン&アイ・ホールディングス 名誉顧問 鈴木敏文氏という二人のカリスマ経営者が登場。「なぜ二人の会社は持続し、繁栄したのか」、「二人はこれまでどんなことにチャレンジをしてきたか」などをテーマに自身の経験を通して次世代の経営者へ持続可能な社会に向けてこれから必要なことやメッセージ、エールを送った。そして地球が直面する待ったなしの課題を自分の問題として捉え、チャレンジしていただきたいと話した。

  • ダイヤル・サービス(株) 今野由梨 氏ダイヤル・サービス(株)
    代表取締役社長
    今野由梨 氏
  • (株)セブン&アイ・ホールディングス 鈴木敏文 氏(株)セブン&アイ・ホールディングス
    名誉顧問
    鈴木敏文 氏