Vane Vol.1掲載
TOYOTAがFCV「Fine-Comfort Ride」を発表。
プレミアムサルーンの新しいかたちを提案。

第45回東京モーターショー2017において、TOYOTAは、水素と再生可能エネルギーの活用が進んだ低炭素社会におけるモビリティを想定したFCV(燃料電池自動車)「Fine-Comfort Ride」を公表した。同車は、電動車ならではの自由なレイアウトと水素をエネルギー源とする大電力量を活かし、「プレミアムサルーンの新しいかたち」として提案するコンセプトカーとなる。
この車は走行時にCO2や環境負荷物質を排出しない優れた環境性能と3分程度の水素充填で充分な走行距離を得られる利便性に加え、制作を通じてFCVの更なる可能性を追求したという。
プレスカンファレンスにてルロワ副社長がおこなったスピーチ内では、トヨタは全固体電池に関する特許出願件数において世界トップであり、現在、200名を超える技術者とともに、2020年代前半の実用化を目指して、開発を加速していること。そしてこの事実は、燃料電池車(FCV)への我々の取り組みが後退するという意味ではないということを強調。FCVの開発に意欲的であることを述べた。Fine-Comfort Rideの特長は以下の通りとなる。
エクステリア
●車両前方から中央にかけて上下左右に広がりを持たせ、後部にかけて絞り込んだダイヤモンド型キャビンを採用し、2列目シートの空間と空力性能を最大化した。
●電動車ならではの自由なレイアウトを活かし、インホイールモーターの採用、タイヤの四隅配置やボディー下をカバーで覆うことによって、プレミアムサルーンにふさわしい、高い走行安定性と静粛性を実現させた。

インテリア
●「Wearing Comforts(快適な空間に包まれる)」をテーマに、クルマが単に移動するための「乗り物」ではなく、乗員に移動以外の価値を提供する将来のモビリティを具現化した。
●自由な姿勢に調整可能なシートを中心に、エージェント機能やタッチディスプレイを配置し、乗員は自由に情報へアクセスできる。シートレイアウトも自由に調整でき、Fine-Comfort Rideを「個の空間」としても「個×個のコミュニケーション空間」としても使用できる。
