気候変動へのより強力な取り組みが求められるエコ・ファースト企業

初期投資ゼロで環境にやさしいLED照明の普及を加速
株式会社ネクシィーズグループ

 CO₂排出削減などの地球環境にも寄与し、さらにはクライアントのコスト削減にも貢献する株式会社ネクシィーズグループ。その独自のビジネスモデルである「ネクシィーズ・ゼロシリーズ」は、“未来の価値(メリット)を 「今」 届ける。”というコンセプトでLED照明をはじめとする様々な設備を初期投資ゼロで提供してきた。ここではそのビジネスモデルが生まれた背景から現代の取り組みまでインタビュー。エコ・ファーストの約束にも掲げている事業活動を通して地球温暖化の防止に貢献していく同グループ独自の仕組みについて話を聞いた。

エコ・ファーストの約束PDFを表示


●オンラインインタビューに登場いただいた方
執行役員・CSR部門担当 浜田 龍太郎 氏

全国に先駆け携帯電話の分野に初期投資ゼロの仕組みを展開

――昨年エコ・ファースト企業に認定されたことで社内では、どのような反響がありましたか。
浜田:社員全体の意識が大きく変わったのを感じます。これまで自分たちがお客様へ提供してきたサービスが環境へ配慮されたものであることを再認識することで、今後さらに「エコ」に貢献できる商品やサービスを模索し、研究し、それらを世に普及させようとする意識が強くなってきました。また、当社営業メンバーは、北は北海道から南は沖縄まで各支店で広く活動しておりますが、その営業活動に欠かせない名刺にもマークが印刷されており、このような点も反響に繋がっています。

――ネクシィーズグループの事業を特徴づける「ネクシィーズ・ゼロシリーズ」はどういった背景から生まれたのでしょうか。
浜田:当社は1987年から黒電話を多機能なホームテレホンに切り替える訪問営業活動を行っておりました。その数年後、初期の携帯電話が世に出ました。しかし、当初は大変高価であったため、携帯電話は今のように多くの人が持ち歩くのでなく、ビジネスの緊急電話に利用されていく程度だろうというのが世間的な見方でした。しかし、創業者の近藤は、ちがっていました。きっとこれは若者に普及するコミュニケーションツールになると直感し、そこに初期投資の負担を電話の月々の利用料金に組み込んでいくビジネスモデルを開発したのです。
 これが大きな反響を呼び、このビジネスモデルを衛星放送やブロードバンドにも展開し、最先端のものを当り前に、日常で使えるようにしていく仕組みをつくりました。ここから「ネクシィーズ・ゼロシリーズ」の原型が始動しました。

社会の隅々にまできめ細かくLED照明を普及

浜田:そして、2004年に当社が東証1部に上場した際に、新しい自社モデルの切り替えを模索しはじめました。そこで注目したのがLED照明でした。エネルギー効率が高く、電気消費量が少なく、さらに長持ちする照明として今やLED照明は主流になってきましたが、当時は一個当たりの価格が高く、なかなか切り替えが進まない状況でした。そういった中、初期投資ゼロでLED照明が導入できる「ネクシィーズ・ゼロシリーズ」を2012年からスタートさせました。あれから10年が経ち、商品数も増えましたが今もLED照明は、この事業の主軸になっています。
 もちろん、大手企業もLED照明の販売を手掛けていますが、最も大きなちがいは他社が大規模施設をメインターゲットにしているのに対し、当社は飲食店、美容院といった比較的規模の小さな本当に困っている方々を中心にご提供していることです。コロナ禍で売上が激減していく中、寿命が長く、電気料金が削減できるということでLED照明は特に喜ばれています。社会の隅々にまできめ細かくLED照明を普及させることで点が面となっていけば良いと考えています。

地球環境と同時に経済の好循環を支える

――エコ・ファーストの約束に対する具体的な取り組みを教えてください。
浜田:やはりLED照明・厨房機器・空調などの高額な省エネ設備を初期投資ゼロで導入できるネクシィーズ・ゼロ事業が最も貢献できる取り組みとなります。エコ・ファースト企業に認定された昨年までに約4万件の商業施設や自治体の照明を白熱球からLED照明に切り替え、78万1,000t以上のCO2排出削減に貢献することができています。また2025年までにCO2を150万トン削減することを目標に掲げています。これは東京ドームに換算するなら625個分、また地方都市に置き換えるなら、ちょうど新潟市が1年間で削減するCO2の排出量と同等になります。
 「ネクシィーズ・ゼロシリーズ」のメリットは、必要なときに必要な設備をすぐに調達したいというニーズに応えられるところです。設備投資が求められる社会背景として、たとえば体育館や公共施設などでは、まだ水銀灯が使用しているところがあります。しかし、水銀灯は環境汚染の防止や、人の健康保護を目的に水俣条約で現在、使用中止になっています。そういった施設には「ネクシィーズ・ゼロシリーズ」であれば初期費用を確保する手間が不要で、一度に切り替えができることもお伝えしています。
 地方自治体への導入事例として、神奈川県箱根町の防犯灯、街路灯3、388台を町内まるごとLED照明に切り替えるお手伝いをさせていただきました。これも速やかにまとめて切り替えることで電気代を抑えると同時に環境に貢献することができています。 「ネクシィーズ・ゼロシリーズ」の魅力はお客様が毎日、使う中でエコに役立ちながら、電気代を抑えられるという経済的な効果も実感できることだと思います。
 ネクシィーズグループはこれからもこのビジネスモデルでエコ・ファーストであることを加速し、カーボンニュートラル宣言の達成も支えながら、環境と経済の好循環に貢献していきたいと考えています。

  • 神奈川県箱根町の防犯灯、街路灯神奈川県箱根町の防犯灯、街路灯

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